21世紀は「思ったよりかなり困難な時代」だと感じる人が増えているのではないか? 私もその一人です。
コネクト株式会社の前身有限会社コネクトを東京調布市で設立したのは1997年。設立のきっかけとなったのは㈱ベネッセコーポレーション様の中学生向け電子教材制作であり、受注3年目になりようやく制作に「Windows PC+Excel」をスタッフが利用し始めた頃です。当初「Microsoft Excel」はMac版のみ発売されWindows版がなかったため、私たちは「MS-DOSパソコンで各自が書いた原稿をMac上のExcelで統合する」制作形態をとらざるを得ませんでした。
「ない」といえば、当時(20世紀末)には「携帯電話を持ち歩く」などということはなく、インターネットにしても「Mosaic」「Netscape Navigator」といった初期のブラウザでようやく「ネットサーフィンする」ことが話題になり始めたに過ぎませんでした。あれから20年。何が変わったでしょうか? また今後何が「変わらず残る」のでしょうか?
この20年を振り返ると弊社にも2つの転機がありました。
最初の転機は2000年。総本山醍醐寺様より、Windows端末で利用する「文化財統合管理システム」第4次システムを受注し、その後寺内の諸システムについても開発を担当したことにあります。
足繁く京都を訪れ、世界文化遺産寺院の文化財に直接触れ、その絶え間ない調査・保管・修繕への努力を拝見しながら、「何が変わらず残るか?」についてのひとつの解答を見た気がいたしました。
常に使い続け、修繕し、改良する努力が「残る」事に繋がる。
2回目の転機は2008年。「総本山醍醐寺公式サイト」を寺院で初の4ヶ国語完全対応サイトとしてリニューアル構築し、それ以来中国、韓国、台湾などの翻訳パートナーと友人関係を結んでおります。
2020年、二度目の東京五輪が開催される予定です。それを見据え、本年コネクトが申請した「多摩エリア”エンジョイ・サイクリング“ナビ事業」が「小規模事業者持続化補助金事業」に採択されました。パートナーと協力しながら、多摩エリアの自然・文化・歴史を外国からの訪問者に紹介する活動を開始いたします。
コネクトは小さな企業ではありますが、創業20年を迎え、歴史、文化、そして難解な21世紀について、ユーザの皆様と共に考え、試行しながらサポートし続けていきたいと考えております。
引き続き宜しくお願い申し上げます。
2017年9月
代表取締役社長 熊谷真理人